一蓮托生、死なばもろとも
夏の朝早く、白やピンクの花を咲かせる蓮は浄土(極楽)世界の象徴とされる花で、極楽に往生すると蓮の花の上に座れるとされます。この格言は、死後も一緒に極楽に行き、蓮の花の上に座ろうとの意味で、いかなる場合にも、行動や運命を共にすることをさします。ところで、蓮は泥土の中にあって、決して染まることなく清らかな花を開かせます。「花の君子」といわれる所以です。
朝顔の花ひと時
朝早く花を開く朝顔は、昼にはしぼんでしまうので、つかの間の盛りを「朝顔の花ひと時」と言います。また、朝顔の露といえば、すぐ消えてしまうので、はかないものの喩えによく使われます。さらに、「入り日の朝顔」といえば、夕日をうけた朝顔がしぼんでいる姿から、力無くしょげている様子の喩え。花の寿命の短い朝顔は、人に流れゆく時間というものを感じさせる花です。